企業ロゴをいじるということ。
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企業ロゴをいじって定型を崩すという行為は、とても勇気がいると思う。
例えば、ペンギンが登場する日本マクドナルドのアイスコーヒー/アイスティーのTVCM「100円」篇では、最後の「M」のロゴが涼しげな氷に包まれている。
背景も、いつもの赤色ではない。
サイバーテロと戦う映画『ダイ・ハード4.0』では、街を制御するコンピューターが乗っ取られるストーリーを象徴するように、本編前の「20th CENTURY FOX」ロゴを
照らす照明が全て消える。
他にも探せばまだまだ出てくるだろう。
テレビや映画に限らず、自社の企業ロゴをいじるという行為は、そこに大きな自信と余裕がないとできないはずだ。
通常は扱い方が細かく規定されているはずだし、そもそも定型状態のロゴ自体が世間に浸透していなければできない芸当だ。
(極端な話、いじった形が元の正しいロゴだと思い込む生活者も現れる恐れがある)
企業側の発案であれ、制作者側の提案であれ、自社の“顔”をいじる英断を下した度量はすさまじい。
こういった、受け手が心地よく例外を受け入れてしまう遊び心はとても大切だと思うし、感覚として大好きだ。
むしろ、単なる遊び心にとどまらず、受け手がストーリーに少しでも気分を寄せられるよう配慮された気遣いすら覚える。
個人的には、自分の好きな曲がサンプリングソースとして使用されて新たな命を吹き込まれ誕生した名曲を聴いた時の鳥肌感覚にとてもよく似ている。
規定を崩した瞬間に心に刺さるという場面は、日常の中にもゴロゴロ転がっていそうな気がする。
愛ある規定崩しを行う表現者の皆さん、いつもありがとうございます。